この記事の内容
アプリのデザインは、利用者が達成したいことを決め、必要な画面と操作をつなぎ、失敗した場合も含めて確かめる作業です。最初に配色を決めるより、「誰が、どの場面で、何を終えたいか」を一文で書くと、作るべき範囲がはっきりします。
ここでは飲食店のテイクアウト注文を例に、目的の整理、画面構成、UIの調整、プロトタイプと開発への引き継ぎを説明します。PixsoのUIデザイン機能では、複数の画面と共通部品を一つのファイルで検討できます。デザインの完成と、注文を処理できるアプリの実装は別の工程です。
1. まず、利用者が終えたい作業を決める
アプリデザインをする上でまずプロジェクトに参加したメンバーが考えなくてはいけないことは、ユーザー目線でデザインを構築する必要があるということです。アプリデザインを作成する時に重要な考え方を解説していきます。

2. アプリの質を高めるにはUI・UXに注目
アプリケーションの質を高めるにはもちろんユーザーを満足させなければいけません。アプリケーションデザインで重要なUIとUXについて解説をしていきます。
2.1 UIとは?
UIとは、ユーザーインターフェース(User Interface)の略で、サービスとユーザーを効果的に繋ぎとめる役割を担っています。一昔前まではサービスが良ければ購入されることが当たり前でしたが、現代はサービスも物も溢れており、よりユーザーに購入されるまでの過程を導きだすことに企業は注力しています。
アプリデザインで言えば、最初にユーザーの目に入るファーストビューページやコンテンツの配置、そこからスムーズにサービスを利用するまでの道筋を指します。
2.2 UXとは?
UXとはUser Experience(ユーザーエクスペリエンス)の略で、ユーザーがプロダクトやサービスを通して得られた体験すべてを指します。先ほどのUIと意味が似ているように感じる人も多いかもしれませんが、ユーザーとサービスをつなぐ接点をUIと呼ぶのに対し、UXはそこから生まれるユーザーの体験全体を指します。
例えば、飲食店などでテイクアウト専用のタッチパネルを導入している店舗があったとします。従来のサービスではテイクアウトも店内飲食も同じ窓口に並ぶ必要がありました。テイクアウト専用のタッチパネルがあることで待ち時間の減少や、顧客満足の向上が見込めます。
この場合、UIは注文内容を選ぶ画面、操作ボタン、確認表示などの接点を指します。UXには、注文のしやすさに加え、受け取り場所が分かるか、予定どおり受け取れるかといった体験も含まれます。タッチパネルを置いたことだけで待ち時間や満足度の改善が決まるわけではありません。
3. アプリデザインの基本と重要性

3.1 アプリデザインの基本:テーマとターゲットをハッキリさせる
アプリデザインを作成する段階で重要なことは、提供するサービスのターゲットと目的をハッキリとさせることです。
つまりスタートとゴールをしっかりと決めておくことで逆算してプロジェクトが進んでいきます。スタートやプロジェクトのゴールがハッキリしていないと、後のデザインが大幅に崩れてしまうため、正常なプロジェクトを進めることが難しくなってしまうでしょう。
3.2 アプリデザインには欠かせない4つのポイント
アプリデザインに重要な4つのポイントはレイアウト・配色・操作性・コンテンツです。
- レイアウトはファーストビューでそのようなアプリの世界観をユーザーに伝える最も重要なコンテンツとなります。
- 次に配色です。色数を一律に3色へ制限する必要はありません。本文、背景、主操作、エラーなどの役割を決め、同じ意味には同じ表現を使います。選択やエラーは色だけで伝えず、文字や形も組み合わせます。
- 操作性はユーザーの次に取る行動を先読みして設計をする必要があります。UIの基本的な考え方にユーザーに考えさせたら負けという言葉があるように、このコンテンツに対する疑問を別のページや離れているところに配置してはいけません。
- 最後にコンテンツとは、アプリそのもののコンセプトという意味ではなく、アイコンやボタンの存在です。アイコンの意味が伝わりにくい場面では、短いラベルも付けます。×は閉じる意味でも使われるため、商品の削除と画面を閉じる操作を同じ説明のない記号にしないようにします。
4. 同じ注文例で画面と状態をつなぐ

テイクアウト注文なら、「昼休みに受け取る料理を選び、合計金額と受け取り時刻を確認して注文する」を一つの作業にします。商品一覧、商品詳細、注文内容の確認、完了という画面を用意し、同じ商品名・数量・金額でつなぎます。
最初の画面だけをきれいにしても、追加料金や受け取り時刻が確認画面で初めて分かるなら判断が途切れます。見せる情報と操作の順序を決め、視覚表現はその順序を支えるために使います。
画面を分担するときも、商品の選択状態、数量、金額とエラーの扱いは共通の約束として残します。担当者ごとに別の仮データを置くと、レビューで同じ注文を追えなくなるためです。
注文が止まる場面まで用意する
| 場面 | 設計する情報と動作 | 確認する疑問 |
|---|---|---|
| 商品を選ぶ | 料理名、価格、選べる追加項目と売り切れ状態 | 追加料金を知らずに注文へ進まないか |
| 数量を変える | 選んだ商品と数量、変更後の合計 | どの商品を変更したか追えるか |
| 受け取りを指定する | 利用できる時刻、場所、注文の締切条件 | 予定に間に合うかを確定前に判断できるか |
| 確認して送信する | 商品、追加項目、数量、総額、受け取り内容 | 誤りを見つけたとき、その箇所へ戻れるか |
| 注文の結果を知る | 確認済みの受付番号と受け取り案内、または具体的な再操作 | 受付済みなのか、未確定なのか区別できるか |
送信中は進行状態を示し、通信が途切れた場合は注文の有無を確認する経路を設けます。「失敗したはず」と決めつけて同じ注文を繰り返させないことが大切です。売り切れになった料理は、認証エラーなどとまとめず、選び直すための案内を出します。
画面をつないで、判断できるかを見る
「12時半に受け取りたいので、追加トッピング付きの料理を1つ注文してください」と課題を渡します。どのボタンを押すかは教えず、合計金額と時刻を見つけるか、確認前に内容を直せるかを観察します。操作が止まった理由を、ラベル、情報の不足、画面遷移のどれに関係するか分けて記録すると修正しやすくなります。
小さな画面、長い商品名、文字を大きくした表示も比べます。Pixsoのプロトタイプは画面と操作の意図を共有するために使い、決済、在庫確保、通知、実機の読み上げ動作は実装側で確認します。レビューで分かった未決事項を、その画面の近くに残して開発者と合意してください。
5. 画面の検討と共有に使うPixso

5.1 幅広いデザインに対応
Pixsoでは、フレーム、文字、図形、コンポーネントを使ってアプリの画面を組み立てられます。テイクアウト注文の例なら、商品カード、数量選択、主操作ボタンを共通部品としてそろえ、注文前後の画面へ配置します。
同じファイルをチームで編集し、画面の近くにコメントを残せます。まず代表的な一つの注文を設計し、部品の使い方が決まってから別の商品や状態へ広げると、共通部分と個別部分を判断しやすくなります。
画面をつないでプロトタイプとして確認し、採用したレイアウトと操作の条件を開発へ渡します。既存ファイルを取り込む場合は、読み込まれた文字、部品、画像を元のデザインと比較してから編集を続けます。
5.2 作成したデザインは即共有

共同編集とレビューでは、誰が何を確認するかを決めます。注文内容の確認は企画担当者、部品と画面状態はデザイナー、実際の送信と在庫処理は開発者というように分担し、結果を同じ画面に集めます。
共有時は必要な閲覧・編集権限を設定し、レビュー対象の画面と課題を伝えます。リンクを送るだけでは、どの案について判断してほしいか伝わらないことがあるため、対象と目的を短く添えてください。
5.3 安心の日本語対応
日本語の画面では、実際の商品名、金額、日時、注意事項を入れて調整します。英語の短い仮文だけで組んだカードは、日本語の長い名前を入れたときに高さや余白が変わることがあります。
日本語の文字を表示できる書体を選び、使う文字と句読点が欠けていないかを見ます。文字量が増えたときは、全体を縮小する前に、折り返しと領域の高さ、情報の順序を調整しましょう。
Pixsoの日本語環境で画面を検討し、必要な書体と利用条件はプロジェクトに合わせて確認します。ファイル上の見た目だけでなく、実装する端末での文字表示と拡大も開発者と確認することが大切です。
まとめ
アプリデザインは、利用者の目的から一連の画面と状態を組み立てる作業です。まず一つの注文が、選択、確認、結果の理解までつながるかを試してください。Pixsoで画面と判断を共有し、実装後にも同じ課題を確かめることで、次に直すべき点が具体的になります。