あやね
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公開日:2024年09月24日 更新日:2026年10月10日

グラフィックデザインとWebデザインの違いは、使うソフトの名前だけでは決まりません。ポスターや冊子のように完成時の寸法が決まる制作物と、画面幅や操作に応じて表示が変わるWebページでは、最初に確認すべき条件が異なります。どちらも文字・写真・色・余白を扱いますが、完成後にどう見られ、どう使われるかが設計を左右します。

例えば同じイベントを告知する場合、印刷ポスターなら判型、印刷方法、掲出距離を確認します。Webの告知ページなら、スマートフォンでの読み順、ボタンの行き先、フォームの使いやすさも必要です。以下では、この一つの企画を例に両者の仕事を比較し、デザインツールを選ぶ判断材料を整理します。画面を設計する作業の流れは、PixsoのWebデザイン機能でも確認できます。

同じ企画を印刷ポスターとデスクトップ・スマートフォン向けWebページに展開した比較

1. グラフィックデザインとWebデザインの違い

「グラフィックデザイン=紙」「Webデザイン=画面」とだけ分けると、デジタル広告やSNS用画像のような仕事を説明しきれません。区別したいのは、制作物の出力条件と利用中に変わる状態です。固定された一枚の画像として渡すのか、異なる画面で閲覧・操作するページとして設計するのかを先に決めます。

1.1 グラフィックデザインで決めること

ポスター、冊子、パッケージ、デジタル広告画像などでは、指定された面積の中でメッセージを伝えます。印刷物なら仕上がり寸法、塗り足し、解像度、色の扱い、文字の読める距離を確認します。デジタル画像なら掲載先の比率、圧縮後の見え方、文字の可読性が重要です。

同じイベントポスターでも、駅に掲出する大判とスマートフォン内の小さな広告枠では、見出しの長さや写真の切り取り方を変えます。完成後に修正できないわけではありません。ただし印刷済みの媒体は差し替えに費用がかかるため、入稿前の確認が特に重要です。

1.2 Webデザインで決めること

Webページでは、見る人の画面幅、文字量、操作、表示状態まで含めて設計します。デスクトップで横並びにした情報も、スマートフォンでは順番を付けて縦に並べる必要があります。リンク、ボタン、フォームは見た目だけでなく、押した後に何が起こるかまで考えます。

イベント告知ページなら、日時と会場、参加条件、申し込みボタンをどの順に示すかを決めます。申し込みフォームでエラーが起きた場合や、定員に達した場合の表示も検討します。公開後に修正しやすい媒体ですが、変更できることを理由に初期の説明を曖昧にしてよいわけではありません。

1.3 同じ企画を両方に展開するとき

ポスターとWebページで共通に保つのは、企画名、主要な色、写真の雰囲気、伝える約束です。一方、情報の量と順序は媒体に合わせます。ポスターには会場で一目で読める見出しと案内先を置き、Webページには詳しい条件と申し込みまでの道筋を用意します。ポスターのレイアウトをそのまま縮小してスマートフォン画面に貼るだけでは、読みにくさや操作しにくさが残ります。

1.4 担当者が分かれる場合の引き継ぎ

印刷担当とWeb担当が別でも、共通のロゴ、色、写真、文言を先に確認すると表現のずれを減らせます。引き継ぎ時には完成画像だけでなく、使用条件と変更してよい範囲も共有しましょう。たとえばWeb版で見出しを短くできるか、写真のトリミングを変えてよいかが分かれば、画面幅に合わせて調整しやすくなります。

2. Pixsoで画面案を共有するときの使いどころ

Pixsoは、WebページやUIの画面案を作り、チームで見ながら修正点を話し合う場面に向いています。ポスターとWebページの共通素材を整理する補助にも使えますが、印刷物の入稿条件をすべて自動で満たすツールとして扱わないでください。印刷向けの色設定や最終出力は、依頼先の仕様に合わせて別途確認します。

Pixsoの編集画面で、文化イベントのポスター、デスクトップページ、スマートフォンページを比較する
同じ文化イベントの情報を、固定寸法のポスターと二つの画面幅に合わせて配置した画面案。

2.1 画面幅ごとに読み順を検討する

イベント告知ページの見出し、日時、会場、参加条件、申し込みボタンをカードに分け、広い画面と狭い画面に配置してみます。スマートフォンでは重要な条件とボタンが離れすぎないか、長い会場名が折り返しても読めるかを確認します。最初から装飾を作り込むより、内容と順番を決める方が修正しやすくなります。

2.2 共通パーツと媒体固有の表現を分ける

ブランド色やアイコンの使い方はそろえつつ、ポスターの大きなタイトルをWebでも同じ大きさにする必要はありません。ボタンやカードのようなWeb固有の要素は、繰り返し使うものだけ共通パーツとして整理します。印刷用の完成データとWebの操作画面を、同じ一枚の納品物だと考えないことが大切です。

2.3 コメントで決定事項を残す

「見出しを短くする」「スマートフォンでは会場案内を申し込みの前に置く」のように、対象と変更理由が分かるコメントを残します。画面を共有するだけでは意図は伝わりません。案を比較する際は、どの媒体の、どの幅の、どの状態についての指摘かを明確にしましょう。

まとめ:媒体の条件から作り方を選ぶ

グラフィックデザインとWebデザインには共通する視覚設計の基礎があります。ただし、固定された出力物なのか、画面幅と操作で変わるページなのかによって、確認事項は変わります。まず利用場面と納品形式を決め、同じ企画の表現を媒体ごとに調整してください。

Webページの構成を検討するなら、Pixsoで画面案を作成し、デスクトップとスマートフォンの読み順を並べて比較できます。印刷物については、制作会社や印刷所の入稿条件に合わせて最終データを確認しましょう。

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