あやね
あやね

公開日:2024年09月24日 更新日:2026年10月05日

デジタル技術が発達し、競争激化の時代において、製品のデザインはより複雑になってきています。顧客の要求は日々変化し、次々と迫る納期と顧客からの修正要求、市場投入までの時間短縮など・・・それらの問題が、機能豊富で高品質な製品をデザインすることをより難しくしています。

さらに、デザインチームというのは、開発者、デザイナー、情報設計者、企画立案者、コピーライターなどで構成されています。そのため、デザインチームのメンバー間のコラボレーションワークフローが不十分だと、全体の状況を悪化させることになりがちです。

それを防ぐため、チームは適切な協働ツールを活用し、デザイン作業をより効果的にすることが求められています。これがまさにこの記事でお伝えしたいことになります。ここでは、協働的デザインツールを使ってデザインワークフローを改善する方法を学びます。

コラボレーションツールでワークフローを改善の参考画像

1.デザインコラボレーションとは何か?なぜデザインにおいて重要なのか?

デザインコラボレーションを簡単に言うと、ユニークなスキルを持つチームメンバーが、相互協力のもと、一流の、そして質の高い結果を目指して、プロジェクトのすべての作業を完了させることです。デザインコラボレーションによって、最高の頭脳が手を取り合い、製品に関するあらゆる課題に取り組み、高品質の製品を提供することができるようになります。

1.デザインコラボレーションとは何か?なぜデザインにおいて重要なのか?の参考画像

制作のプロセスにおいて、コラボレーションは以下のようなメリットを持っています。

-生産性の向上

コラボレーションによる協働は、チームメンバー間の溝をなくし、全員がアイデア出しや課題解決に貢献できるため、生産性が向上します。

-最高の製品デザインへ

デザインの共同作業には、開発者、デザイナー、テスター、デザインアーキテクトなど、さまざまな役割の人が参加します。そのため、全員の意見が反映されるまで、製品デザインは最終決定されません。

-市場投入までの時間が短縮

すべての主要メンバーの意見を取り入れて開発された製品デザインは、ほとんどの場合、最終的に変更が必要ありません。したがって、製品化までの時間を短縮できます。

-当事者意識の共有

デザインコラボレーションは、メンバー全員が参加するため、プロジェクトの成功に対する充足感を共有できます。

デザインコラボレーションには多くの利点がありますが、さまざまな段階とさまざまなスキルを持つ人々が関与するため、複雑なプロセスとなります。そのため、コラボレーションデザインプロセスを容易にし、合理化することができる適切なコラボレーションツールを導入することが非常に重要なのです。

2.無料のコラボレーションツールを選ぶには?

2.無料のコラボレーションツールを選ぶには?の参考画像

適切なコラボレーションツールは、チームにとって大切な資産になります。というのは、デザインチームの生産性をまったく新しいレベルに引き上げ、より質の高い製品を生み出すことができるからです。しかし、現在では多くのデザインコラボレーションツールが存在しています。最適な無料コラボレーションツールを選ぶには、以下のような基準が必要です。

①デザインチームのニーズを把握する

デザインチームがどのように機能しているか、全員がどのように業務を遂行しているか、お互いにどのような課題に直面しているか、その他同様の要素を把握します。

②チームの大きさ

デザインチームの規模を考慮します。小さなチームは複雑なツールを必要としないかもしれません。

③機能

-直感的に使えるユーザーフレンドリーなインターフェース

-クロスプラットフォームに対応したクラウドホスティング

-人工知能(AI)ベースの自動化

-リアルタイムのコラボレーション

-ビルトインテンプレート

-セキュリティ

④目標の設定

上記の評価基準を使えば、無料のデザインコラボレーションツールの中から、自分のニーズに合ったツールを絞り込むことができます。その後、それらを試してみて、最終的に1つのツールを選択できます。以下では、ツールの特徴と、既存プロジェクトを移す際の確認点を整理します。

3.ツールの特徴と乗り換え時の注意点

3.1 Pixso(ピクソー)

3.1 Pixso(ピクソー)の参考画像

3.1 Pixso(ピクソー)の参考画像

Pixsoは、最先端のWebベースのUI/UXデザインコラボレーションプラットフォームを提供する、デザインの共同作業を一つの環境で進められるツールの代表格です。カラー、フレーム、フォントサイズなどの要素をリアルタイムに同期させるなど、製品のプロトタイピングを効果的に行うためのリアルタイムマルチユーザーコラボレーションを提供します。

さらに、UI/UXデザインを完成させるために必要なすべてのツール、コンポーネントのバリエーション、その他の機能を提供します。さらに、自動レイアウト、プロトタイプのデモ、最終的な製品形状のシミュレーションをサポートします。

Pixsoの利点

・無料プランでは、個人の下書きと共有ファイルで利用条件が異なります。

・.fig, .pix, .svg, .xdなど、元のレイアウトに影響を与えない様々なファイル形式のインポートをサポートします。

・開発からプロトタイプ作成、納品まで、一貫して行うことができます。

・開発者への引き継ぎに役立つリンク共有機能を備えています。

・Pixsoのコミュニティでは、無料のデザインリソースやテンプレートが提供されています。

・Pixsoは個別のニーズに合わせた提供をしており、ビジネスオーナーは実際のニーズに応じてカスタマイズできます。

3.2 InVisionのサービス終了と旧プロジェクトの移行

InVisionのPrototypeやDSMなどのデザインサービスは、2024年12月31日に終了しました。Freehandの機能はMiroに引き継がれており、新しいプロジェクトでは現在利用できるツールを選ぶ必要があります。

サービス終了前のInVisionの画面

手元の資料を整理する

以前のプロジェクトを引き継ぐ場合は、保存済みのデザインファイル、画像、画面遷移の説明、レビュー記録を集めましょう。どの画面が最新か、決定済みの仕様は何かを整理すると、移行先で再構成する範囲を判断できます。

移行先で確認すること

代表的な画面を使って、レイアウト、操作の流れ、コメントや仕様の共有方法を確認します。静止画だけでは操作を再現できないため、必要な遷移や状態は移行先のプロトタイプで設定し直します。

 3.3 Bluescape(ブルースケイプ)

Bluescapeは、ホワイトボード、プランニング、ブレーンストーミング、意思決定、レビュー、プレゼンテーションの作成などを効率化する、直感的なチームコラボレーションプラットフォームです。高解像度のファイル、ビデオのアップロード、編集可能なドキュメントなど、ピクセル単位で完璧なコンテンツ共有が可能です。Bluescapeは、1つの仮想ワークスペースから、アイデア出し、プレゼンテーション、承認を迅速に行うことを可能にします。

Bluescapeのメリット

・豊富な機能を持つ直感的なインターフェースを提供します。

・テンプレートを簡単にカスタマイズできます。

・ホワイトボード上での共同作業を効率的に行うことができます。

Bluescapeのデメリット

・無料プランでは機能が限定されます。

・大容量ファイルのアップロードに失敗することがあります。

・以前からのユーザーの方は使いにくいと感じることがあります。

Bluescapeのデメリットの参考画像

Bluescapeのデメリットの参考画像

3.4 Mockplus(モックプラス)

Mockplusは、プロトタイピングとデザインを合理化するオールインワンの製品デザインおよびコラボレーションプラットフォームです。相互のやり取り、アイコン、コンポーネントを駆使し、アイディアをインタラクティブなプロトタイピングに素早く変換できます。さらに、Adobe XD、Sketch、PSからデザインを取り込むことができます。

3.4 Mockplus(モックプラス)の参考画像

Mockplusのメリット

・コード・スニペット、アセット、スペックを自動生成できます。

・インタラクティブなプロトタイプを構築できます。

・設計システムの管理を容易にします。

・コメントスタイルが豊富です。

Mockplusのデメリット

・無料プランでは、10ユーザー、10プロジェクトにしか対応していません。

・ユーザーインターフェースは、ユーザーによっては理解しにくい場合があります。

・複雑なUIデザインを作成するのには向いていません。 

まとめ

共同作業に使うツールは、画面の制作、レビュー、開発への引き渡しをチームでどう進めるかを基準に選びましょう。Pixso、Bluescape、Mockplusを比較する際も、まず代表的な作業を試すと、必要な機能や権限を具体的に判断できます。InVisionの旧プロジェクトを引き継ぐ場合は、保存済みの資料を整理してから移行先を検討してください。

ページ上部へ
Xで共有
Facebookで共有